『トリコ』は、島袋光年による漫画作品。週刊少年ジャンプ2002年6・7合併号、2007年52号に読み切り掲載され、2008年25号より連載が開始された。連載話数の単位は「グルメ〜」。 作者自身の逮捕による前作「世紀末リーダー伝たけし!」の打ち切りからおよそ6年ぶりの夜行バス での連載となる。「食」をテーマとした作品で、ジャンプ誌上では珍しいジャンルの作品である。 世はグルメ時代。史上最高の食材を求めて、「美食屋」トリコが動く…。 IGOの会長や各国の首脳が参加するパーティで最高級の食材、ガララワニの肉を使用することからこの物語が始まる。 トリコ 本編の主人公。美食屋の中でも札付きの実力者で、四天王と呼ばれる存在の一人。左目の下に三本の爪傷がある。世界に存在する30万種類の食材の内、2%(およそ6000種類)を見つけ出したと言われるカリスマ的存在。並外れた身体能力と感覚機能を持ち、76ミリの鉄筋で作った釣竿を手刀で折ったりする。また自然に関する知識も非常に深い。「食」以外の目的では動物は殺さない事を信念にしており[1]、もしもの場合は外国為替証拠金取引 を麻痺させる「ノッキング・ガン」で麻痺させ無力化することで必要以上の殺傷は避けている[2]。移動中でも常に何かを食しており、数百人分の料理を1人で軽く平らげる(それでも腹一分目)。四天王の間では「四天王一の食いしん坊」と呼ばれている。 その手刀は打ち合わせると金属音が鳴り、大物を仕留める際には左手をフォークに、右手をナイフに見立て左手で動きを止めた後、右手の手刀で獲物の命を絶つ。使用する際には「いただきます」と合掌をしている。また、3連釘パンチ(一撃で3回のパンチをほぼ同時に打ち付ける技。衝撃が回数分上乗せされるため、ダメージはそれに比例して釘を打ち付けるかの如く奥に突き刺さる)、5連釘パンチ(釘パンチの5連発版。使用には長い溜めが必要で、更に使用後筋肉痛になってしまう。溜めが終わるころには腕が異様にパンプアップする)も使用している。 嗅覚はドーベルマン並みとも言われる。 読み切りではスラムの、特に貧しい地区の生まれで、飢えと貧困にあえいでいた少年時代が、彼が美食屋になった要因ともいえる。 夢は世界中の食材を使って自分だけのフルコースメニューを作ることであり、現在1種類(デザート)が決定している[3]。 身長220cm体重230kg(ただし排便の前後で体重が増減する様子)。全てお菓子で出来ている「スゥイーツハウス(お菓子の家)」を建てており、普段は家中のお菓子を食べながら生活している。 小松(こまつ) 「ホテルグルメ」の料理長。トリコに憧れていて、初めは食材調達の依頼目的で彼の元を訪れたが、危険を外国為替 の上でトリコの旅に同行する。夢は一流の料理人になり、最高の食材に最高の調理を施すこと。相手を思いやる心優しい性格で、毒に悩むココの気持ちを汲んで、接触感染もかまわずココに引っ付いて励まそうともした。 料理人としては相当の腕をもっており、冒険の際には常に調理服と包丁を含む道具を持参しており、日々手入れしている包丁を見たココからもその腕を認められている。腕はかなりの物。 読み切り版では美食屋を目指す少年で、IGOの規定に反して自分の村の貧しい人達の為に象熊の肉を獲ろうとした。[4] ココ 身長はトリコとほぼ同じ2m前後で、体重は100kg。グルメフォーチュンで占い屋を営む元美食屋。97%の確率で当たる。顔を除くほぼ全身を布地で隠している。トリコの修行仲間で、同じく四天王の一人。トリコからは「四天王一の優男」と言われている。フルコースメニューは残り三つで完成する。 常人離れした視力を持ち、通常では目に見えない赤外線や電磁波なども見ることができ、この視力で占いに活かしている[5]。そして猛獣や相手の顔を見て、まだら色の「死相」が見える事によりある程度の危機を回避する事もできる。洞察力も優れており、猛獣の行動などで習性や能力などを分析する他、周辺の電磁波(オーラ)を感じ取ることによりある程度の状況を分析する事ができる。 捕獲の技術も、自らの意識を消す「消命」など様々な技を持っており、トリコも資産運用 ではココに敬意を払っている。 また、元々毒が効きにくい体質であるため、抗体をつくるために多くの毒を短期間で注入したが、それらが体内で混ざり合い強力な毒が誕生しており、「毒人間」となってしまった。体中の毒腺から毒を生産できるが体内の水分を用いて毒を生成するため、体重100kg時の限界量は体重の15%にあたる15リットルである(水分補給や休息抜きでそれ以上に毒を生成すれば、貧血や脱水症状など生命に危険な状態を起こす)。指先から搾り出して飛ばす「ポイズン・ドレッシング」などの攻撃にも応用しているが、攻撃速度が遅いのが欠点[6][7]。なお、酔うと毒のコントロールが効かなくなる。 体内の毒のせいで皮膚が変色しており、毒を用いる時や精神状況によって変色が広がる。この体質のおかげで科学者やIGOの医療班から追われたり、第一級危険生物として隔離されかけた経験もある。そしてかなり女性にモテる様だが、毒に接触感染する恐れがある為、本人は「触るのはやめてくれ」などと言って苦手のような記述がされている。 家族はエンペラークロウの「キッス」で、断崖絶壁に家を建てて住んでいる。 ゼブラ 四天王の一人で「四天王一の問題児」と呼ばれている、とある事情で現在グルメ刑務所へ服役中。 ゾンゲ 美食屋の一人で暑苦しい容姿をしている。フグ鯨を求めて手下と共に洞窟の砂浜へ来たが、入り口付近で諦めて逃げ出した。巨大な斧を武器とする。大の酒好き。トリコにはよく名前を間違えられている(主にゾンビ関連の用語で)。「人生のフルコースメニュー」は完成しているが、リストを見たトリコの反応は芳しくない。 北斗の拳の牙大王のような顔に暑苦しい容姿と言動など、あまりにも"濃いキャラクター"として『ゾンゲ様』と言うほど一部の読者に人気がある。 トリコが「洞窟の砂浜」に行く途中の列車で、酒をあげた高齢の老人。その正体は「ノッキングマスター」と呼ばれ、あらゆるノッキング法に熟知した美食の達人。その腕前は市販されていないオリジナルのノッキングガンを使い、デビル大蛇をも瞬時に動けなくさせるほど。また自身へのノッキングによって身体の筋肉を膨張・収縮させ体型をも自由に操ることが可能。さらには死後間もない命の蘇生をも行える。酒豪としても知られ、既に引退した身でありながらフグ鯨のヒレ酒を目当てに洞窟の砂浜へ向かい、大量の獲物を抱えて悠々と帰還するなど実力は未だ健在。グルメ料理界にも多大な影響を残しており、彼のフルコースメニューは幻のメニューばかりで構成されているため捕獲レベルも測れないという。「トリコクラッカー[8]」によって一度は鼓膜が破れ心臓停止した小松の前に現れ、彼を蘇生させた。 ウーメン梅田(うーめんうめだ) IGO事務局長、オカマ口調。 ヨハネス IGO開発部局長。小松の上司。 十夢(トム) トリコの親友で卸売の商人。顔の左側に傷がある。周辺の海域を熟知しており、トリコが島などに狩りに出るときは常に彼の船を使う。既婚者で、妻はよくグルメ税で文句を言うらしい。中小飲食店に安値で卸す事を信条とし、時々トリコと直に商談する(トリコもその信念に理解を示しており、十夢の希望する値段に応じている。)。 長老 トリコ達四天王の師らしき人物でトリコから「会長」と呼ばれている。とある事情で断腸の思いでゼブラをグルメ刑務所へ服役させた。 アーモンドキャベツ キャベツのような大きさをしているアーモンド。 アゲハコウモリ 色鮮やかな翼を持つ蝙蝠。音を立てずに羽ばたき、集団で行動する。生でも食べられるらしい。 赤毛ブタ 超高級肉と言われている豚。末端価格で100g15万もするため巷では三つ星以上のレストランしかお目にかかれず、一般の消費者はほとんど手が届かない。凶暴である為家畜に向いてない上、猟銃でも弾丸を弾いてしまうほどの硬い皮を持つため美食屋でなければ到底狩ることができない。連載版では今のところ食材名のみとして登場。 イカマグロ 尾びれがイカの足になっているマグロ。 五ツ尾オオワシ 名前のとおり尾が5つある大鳥。 ガララワニ(捕獲レベル5) 足が8本生えた大型のワニ。その肉は世界最高級ランクと言われる。戦車を要請しても仕留められるかわからないといわれるほど強靭。寿命は通常150年で、歳をとるに従って食欲や獰猛さが増すと言われる。巨体に似合わず8本の足を駆使し、跳躍して相手に喰らい突くなど動きが俊敏である。繁殖力が弱いため、最近では300年以上生きるガララワニも存在する。近年、IGOの庭にて養殖が成功した。 300歳のガララワニ(推定捕獲レベル8) バロン諸島南方のババリア島を支配していた巨大なガララワニ。島に住む生き物たちの生息の場を追いやっていた存在でもある。血の臭いに敏感に反応する。口の中にバロンヒルを飼っていて、それを撒き散らして獲物を探していた。トリコと一対一の対決となり、手刀で首を落とされる。肉はIGOへ献上するはずだったが、トリコと小松の二人ですべて平らげてしまった。 金色イクラ 金色の高価なイクラで、食した際のプチプチ感とトロリとした中身の二重奏が絶品。IGOがトリコに虹の実の採取を依頼した際、その成功祈願としてトムから100kgを譲り受けた。 ザリガニフィッシュ 魚の形をしているが、ザリガニのようなハサミがついており触角が2本ついている。 霜降り兎 ロッグ山脈に生息する巨大な兎。体中が霜降りのようになっている。読み切り版のみの登場。 シャクレノドン(捕獲レベル4) その名の通り顎がしゃくれた翼竜の一種。洞穴などに棲んでいる。 白毛シンデレラ牛 名前のみ登場。肉は「HOTEL GOURMET」で用意できる最高の肉だがウーメン梅田は庶民のグルメガーデン用だと言っていた。 ストライプサーモン 体の表面に縞模様のある魚。 象熊 通称マンモスベアーと呼ばれており、世界一うまいと言われているマンモスのような鼻と牙を持つ6本足の巨大な熊。一生の大半を穴の中で休眠して過ごし、滅多に姿を現さない。一回の休眠期間は平均4〜5年で活動中は一日平均5トンもの栄養を食い溜めする大食漢。その肉は1度消化しても味や栄養がほとんど落ちないため、人糞となっても2〜3回までなら反芻もできる(香りもいいらしい)。象熊クラスの高級食材の横領は、通常初犯でも実刑「グルメ刑務所」行きにされる。読み切り版のみの登場。